エコカーが出荷台数を伸ばし、ゴミの分別やリサイクルはもちろん、カップ麺のレフィルにいたるまでエコブームは広がっている。とくに身近な「エコ活動」として、買い物や食事のときに使い捨てのものを受取らずに「マイバッグ」や「マイ箸」、「マイタンブラー」などを使用する人が増えてきている。

この「マイ○○」というネーミング。「自分の袋がありますから」という際に使うために、英語の一人称の所有格「my」が使用されているが、使っているほとんどの人がいわゆる商品名、製品名のようなものとして認識しているように思う。

しかし私たちは日常的に使っているこれらのネーミングのエコグッズだが、英語スピーカーからみると少々「?」なものだそう。

「マイバッグ」を例に挙げて考えてみよう。英語にすると「my – bag」。 直訳すると「わたしのバッグ」となる。この単語2語には、「エコ」に関する要素はひとつも含まれていないし、この「バッグ」の所有者が「私」であることを提示しているだけのことになる。極端な例で言うと、買い物袋代わりのこのバッグ(袋)も、シャ●ルやグ●チなどのバッグも「私」のものであるなら、このすべてが「マイバッグ」であることには変わらない。

また、「my」という代名詞は、単に一人称(私)が所有していることを示すにすぎない。日本語ではとくに話し言葉の場合などは、主語や人称などの区別を用いることが少ないが、英語の場合は極端な話し言葉の例を除けば、1文の中に必ず「私」や「あなた」などを示す人称が登場する。

この場合、「マイバッグ」は一人称が持っているバッグという認識になり、ひとたび誰かに渡った場合、この「マイバッグ」は「ユアバッグ(your bag)」や「ハーバッグ(her bag)」に名前が変わる必要がある、というのが英語の理屈だ。街で見かけた英語スピーカーの友人の「マイバッグ」を褒めようと思っても、「I like your “my-bag.”」なんて言ってしまえば、「・・(どっち?)・・」という表情が返ってくるだろう。

いわゆる「マイバッグ」には、ほかに「エコバッグ(eco-bag)」と呼び名があるようで、これであれば英語スピーカーにも難なく伝わる。しかし同様に「エコ箸」となるとなんだか語呂が悪いような気もするし、なんだか自然にやさしい異素材で作られている印象さえある。もはや「マイバッグ」をはじめとする「マイ○○」グッズは、”日本語” として捉えるしかないのかもしれない。